2019.06.05 |501view

なぜ人気?プレゼントに扇子が選ばれるワケ&知っておきたい扇子マナー

手軽に涼しげな風を送ることができる扇子は、暑い時期に活躍するアイテムのひとつです。
コンパクトに畳めることから持ち運びにも便利で、
最近ではデザイン性が高いものが増え、女性へのプレゼントとして人気が高まっていることをご存知でしょうか?
この記事では、なぜ扇子がプレゼントに選ばれるのか?
その理由を、扇子の歴史や特徴と合わせて紹介していきます。

見た目が華やかで使い勝手のいい扇子はプレゼントに最適

女性向けの扇子は、色や素材も様々で見た目が華やかなものが多くあります。
デザインも可愛らしいものから落ち着いたシックなスタイルのものまであり、幅広い年代の女性が持つことができます。
扇子は手軽に涼を感じるものとしての普段使いはもちろんですが、浴衣や着物を着用した時など様々なシーンで「和」のアイテムとしても使われるものです。

最近では、100円ショップなどでも売られているのでリーズナブルな扇子を使っている女性が多く見受けられます。
女性に扇子をプレゼントする時には、普段使いからワンランク上のブランド物など特別感のある扇子が喜ばれるでしょう。

扇子には夏に凉をとるものというイメージが強いですが、実は本来はまったく違った目的で使われていました。
扇子にはどんな歴史があるのでしょうか?

もともとは高貴な身分の人が使うための扇子は日本生まれ

「扇」という字は軽い扉を意味しています。
そこから転じて生まれたのが「団扇」であり、団扇は紀元前の中国や古代エジプトでも用いられていたことが壁画などからわかっています。
日本においても遺跡から団扇の柄が出土した例もあり、団扇は文明が発祥した頃から存在するものでした。
当時は、風を送るものというより儀式や占い、祈願などに使われていたとされています。
また、高貴な人が神秘性を高めるために顔を隠す道具としても利用されていました。
その団扇を薄い木の板を重ねたり紙を折りたたんで作られたものが扇子のはじまりと言われ、平安時代の初めに日本で発明されました。

平安時代の中期には、5〜6本の細い骨に紙を貼ったものが夏の扇という形で登場し、これが現在の扇子の原型です。
平安時代には、扇はあおぐという役目の他に、和歌を書いたものや花を載せて贈るなど、儀礼や贈答などのコミュニケーションをはかるツールとしても使われていたことが「源氏物語」などの書物に残されています。

鎌倉時代に入り、折りたたむことができる紙を貼った扇が日本の僧侶によって宋の朝廷に献上され、それを機会に中国にも扇子が広まり独自の扇が作られるようになりました。
その後、日本ではポルトガルとの交易が始まり、日本製の扇子は中国で作られたものと一緒にヨーロッパへと伝わります。
当時、東洋的なものを取り入れていたスペインで受け入れられ、絹を貼った扇子や骨の部分に真珠が埋め込まれたものなど豪華な扇子が作られ貴族の女性に愛用されていました。

「武士」「茶」「舞踊」から縁起ものになった扇子と日本人の特別な関係

扇子は、平安時代には調停や貴族の遊技用として、また僧侶や神職の儀式用として使われ、一般の人々が使うことは禁じられていました。
鎌倉時代に中国に伝わった扇は中国で独自の変化を遂げ、室町時代になると両面に紙が貼られた「唐扇」として日本に逆輸入されました。
日本の扇は紙は片面にだけ貼られていたのですが、唐扇のように両面に紙を貼った物が作られるようになったのはこの頃です。
また、この頃に一般の人々が扇を使うことが認められています。
武家文化が発展して時代背景もあり、能や演劇、茶道などにも扇子が用いられることになります。

扇子は人への想いを現わすものとして扱われていました。
そのため、礼儀作法を重視する武士には刀と同様に重要な道具という位置づけられていました。
また、戦国時代に発展した茶道では、基本的に茶室に入る前には刀は置き、刀の代わりに扇子を持つことが作法とされ、茶室内では扇子は刀としての役割を担っていました。

日本の伝統芸能のひとつである日本舞踊では、基本的な礼儀作法を扇子を使って身につけ稽古を通じて、独自の表現力を磨いていきます。
扇子は「末広がり」の縁起の良い形であることから、七五三や婚礼などの冠婚葬祭といった人生の節目には身につける風習が今でも残っています。

どんなに暑くても周囲の人へ気遣いしながらあおぐのが大人のマナー

扇子はバタバタとあおぐと周囲に迷惑がかかるものです。
周囲に気を配りながら、使用する場所や周囲の状況に応じてあおぎ方を変えることがマナーです。
扇子は、胸の高さに持ち扇子の裏面と自分の胸が平行になるように顎に向かってあおぐのが一般的なあおぎ方です。
このあおぎ方絵あれば、周囲に風が向かうことがないので、夏祭りなど大勢の人がいる場所でも迷惑をかけることが少なくなります。

また、扇子は男性と女性ではあおぎ方が異なります。
男性の場合は、要の部分を握って親指が相手側になるようにあおぎ、女性の場合は手の甲が相手側に向き、手のひらで要を覆うように骨を挟んであおぎます。
浴衣などの和装で扇子を使う時には、袖口から送風すると風が通りやすく涼しく感じます。

1本持っておくと重宝する扇子は歴史と使い方を合わせて伝えよう

扇子は夏の暑さをしのぐための必需品です。
扇子は場所を選ばずに使うことができるため、一つ持っておくと重宝するアイテムです。
最近では、和装の時だでなく普段使いとしても扇子を持つ女性が増え、素材やデザインが豊富な扇子はプレゼントにも喜ばれます。
扇子の成り立ちや使い方を知っておくと、プレゼントする時に一言添えることができます。
ECショップでも、お客様に扇子の詳しい知識を伝えられるように覚えておくと良いでしょう。

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